『家づくり』アカデミー・「本当に良い家」とは

2024年から住宅ローン減税が受けられなくなる、「省エネ住宅」が必須条件に・・・2023.09.19

2024年1月から国の省エネ基準を満たさない新築住宅は「住宅ローン減税」の対象外となります
政府は省エネ性能が高い住宅のみを税制優遇の対象とすることで、省エネ住宅の普及を促すねらいです

住宅ローン減税とは
住宅ローン減税とは、正式には「住宅借入金等特別控除」といい、「住宅ローン控除」とも呼ばれています
住宅ローンを借りて、マイホームを新築・購入した場合、年末のローン残高の0.7%が所得税から控除される制度です
住宅ローン減税は、最大13年間適用されます
所得税だけで控除できない場合には、住民税からも一定金額、控除を受けることができます
新築だけでなく、中古住宅の購入や、工事費が100万円超など一定の要件を満たしたリフォームも対象です

住宅ローン減税を受けるための要件
住宅ローン減税を受けるためには以下の要件を満たす必要があります
・住宅ローン減税を受ける人が自ら居住する
・住宅ローンの借入金の返済期間が10年以上
・合計所得金額が2000万円以下
・床面積は原則50㎡以上(所得1000万円以下の場合は40㎡以上)
・住宅の引き渡し、または工事完了から6ヵ月以内に、住宅ローン減税を受ける人が居住することが条件です
・賃貸用住宅、別荘、セカンドハウス、親や子どものために建てた住宅など、自分が住まない場合は対象となりません
・夫婦が別々に借りるペアローンの場合、所得はローンを組む人それぞれで判断します
・そのため、それぞれの所得金額が2000万円以下であることが要件です

2024年からの住宅ローン減税
2024年1月からは、「断熱性能など省エネ基準を満たさない新築住宅」は住宅ローン減税を受けられなくなります
『住宅ローン減税を受けられなくなる条件』
2024年1月からは、マンションでも戸建てでも購入・建築する住宅が「その他の住宅」に該当する場合、住宅ローン減税を利用することができなくなります
新築住宅における「その他の住宅」とは、「認定長期優良住宅」「認定低炭素住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」に該当しない一般住宅のことです

 

出典:国土交通省「住宅ローン減税における省エネ基準適合の必須要件化」

ただし、2023年12月31日までに建築確認を受けた場合、登記簿上の建築日付が2024年6月30日以前の住宅については、控除期間10年、借入限度額2000万円までが適用されます
現在住宅を建築しており、「その他の住宅」に該当する場合は、建築日付には十分に気をつけましょう

2024年からの住宅ローン減税改正点
2024年1月からは以下の3点が改正されます
省エネ基準に適合する必要がある
省エネ基準は、「断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上」の住宅です
省エネ住宅は、従来の住宅と比べて断熱性や気密性が高く、防露や換気性能にも優れています
そのため、冷暖房に使用されるエネルギー量を抑えることで電力量を減らすことが可能で、地球にも人にも優しい住宅です
借入限度額が減額される
借入限度額が、以下の通り減額されます
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅:5000万円から4500万円、ZEH水準省エネ住宅:4500万円から3500万円、省エネ基準適合住宅:4000万円から3000万円、省エネ基準に適合しない 「その他の住宅」:3000万円から0円
証明書を提出する必要がある
「省エネ基準適合住宅」であることの証明書として、以下のいずれかを提出する必要があります
・建設住宅性能評価書の写し
・住宅省エネルギー性能証明書
これまでも、住宅ローン減税は改正されてきましたが、2024年の改正は「その他の住宅」に該当した場合、住宅ローン減税を受けることができないという大きな改正です

住宅の購入を検討している場合は、住宅ローン減税の適用になるか確認をすることが大切となります

最新記事

  • カテゴリー

  • アーカイブ