社長ブログ

狙われているのは「屋根」と「給湯器」、悪質『点検商法』の手口とは2024.03.21

点検商法』によるトラブルが急増中です
年間1万件超
これは、国民生活センターが公表している、最新のリフォーム工事に関するトラブルの相談件数です
その数は年々増加しており、10年前と比較して約1・5倍で、高齢者が巻き込まれるケースが多く、60代以上の割合が7割を占めます

トラブルの大半は『訪問販売』によるもので、リフォーム工事の勧誘が目的ということを告げず点検を持ち掛け、不安をあおって契約をせかす、いわゆる『点検商法』というやり方です

あまり知られていませんが、小規模なリフォームであれば、業者は資格が必要ありません
そのため、特殊詐欺をやっていたような連中が、オレオレがやりづらくなったからと、作業着を着てリフォーム業者の顔をして住宅街を回っています
リフォーム金額の相場を一般の人はそもそもよく知らない為、被害にあっているのに気づかない『表面化しにくい犯罪』であることも、悪徳業者が増えている要因とされています

増改築、内装、塗装などリフォームの種類は多岐にわたりますが、近年、トラブルが急増しているのが「屋根工事」です
国民生活センターによると’23年4月〜’24年2月25日までで、3341件のトラブル相談が寄せられているといいます
今年1月17日には、’22年4月からの約1年半で約600件の屋根工事を契約、10億5000万円を荒稼ぎした横浜市のリフォーム会社経営者ら7人が、建造物損壊や詐欺未遂の容疑で逮捕される事件もありました

手口は決まっていて、『近所で屋根の工事をやっているので、ついでに近隣の方も点検して回っていますので、無料で見てあげますよ』と言って、屋根に登ります
そして、『屋根が傷んでいるので、放置すると台風ではがれたりして大変ですよ』と不安をあおるのです

こういった悪徳屋根リフォーム業者は震災があると必ず現れ、能登半島地震の被災地でも複数の報告があがっているそうです
悪質な業者のなかには、自ら屋根材を壊して写真を撮り、それを見せてくる者もいます

又、「給湯器」の『点検商法』も増えており、’23年4月から12月31日までの相談件数は1099件もあり、前年同期と比べ、約3倍の数字だそうです
ガス会社の関係者を装って無料点検を提案し、『もう交換しないといけません』と言い出すのが手口で、国民生活センターに寄せられた相談のなかには、40万円を請求されたケースもあるそうです
契約中の実際のガス会社を偽り、偽造した契約書を見せてきた悪質業者もいるそうです

そのほか、『点検商法』では、「外壁塗装」や「バリアフリー工事」、「床下のシロアリ駆除」も多く、瓶に入れておいたシロアリを自ら床下に解き放つ業者までいるといいます

悪徳業者のセールストークは決まっていて、最近多いのは、『モニター商法』で、『このあたりのエリアでの施行例を獲得するため、モニターとして破格の値段で工事を提供いたします』というやり方で、8割以上が詐欺まがいと言って間違いありません
そのほかにも、悪徳業者は『市の依頼でこの地域を回っている』と言ったり、大手設備メーカーの名前を出し、『商品のご提案に来た』と言ってくるケースもあるそうです

また、最近よく現れているのが、「火災保険を悪用」するリフォーム業者で、戸建てを所有する人の9割が火災保険に入っているとされていますが、それを利用するそうです
たとえば、台風が過ぎ去ったエリアに悪徳業者が営業をかけ、軽微な破損を指摘して、『保険が使えるので大丈夫です』と言って、申請書に嘘ばかり記入し、高額な工事をします
確かに所有者の持ち出しはありませんが、保険の等級が変わったり、保険料があがって結果的に損をするケースもあります

 

昨年、弊社の川口市と都内の現場でも、現場の仮設足場に勝手に上がり、うちの協力業者を名乗り、手口は先程お話しした内容とまるで同じで、『隣で屋根の工事をやっているので、ついでに点検したところ、屋根が傷んでいるので、放置すると台風ではがれたりして大変ですよ』と不安をあおったそうです
確認のご連絡をいただいたので、『弊社ではその様な事は一切しておりません』とお伝えさせていただきました

もし不安をあおる様な業者が現れましたら、被害に遭われる前に、「信頼のおける建築業者」に直ぐに相談しましょう!

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