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日本の住宅に不可欠な「気密性能」だが、住宅メーカーが行わないワケ Part22022.03.29

気密性能の測定は少し面倒なので、忌避するメーカーが多いです

断熱性能を示すUA値は、設計図書を基に計算で出すことができますが、気密性能のC値は、現地で気密測定機器を使用して測定します

まず、一般的には住宅の換気口をすべて養生テープで目張りしていきます
計画換気に必要な箇所はすべて塞ぎ、不要な隙間を計測するためです
次に、下掲の写真のような測定機器を設定します
この測定器は強力なファンが内蔵されており、室内の空気を外に排出します

作動させると家の中が負圧になるため、家の隙間から外の空気がヒューヒューと入ってきます
そこで室内と室外の圧力差と風量をはかることで、家全体の正確なスキマの大きさやC値を算出することができます

 

           気密測定機器

気密測定を行うタイミングは、「完成気密測定」と「中間気密測定」の2種類があります
「中間気密測定」はクロスやボードが貼られる前の断熱気密層が完成した時点で測定するものです

弊社では「中間気密測定」を行っており、目標としているC値を設定しています(C値=0.4)
C値が目標値に達さなかった場合、漏気箇所を見つけて補修を施し、目標のC値に近づけていきます

気密測定を行って目標値に届かなかった場合は、目標値に近づくまで、隙間を探し出してつぶす作業を繰り返すので、手間暇がかかります
それもあり、気密測定を全棟実施している住宅会社の割合は極めて少ないです

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